「小さな部屋」

小さな部屋/辻村マリナ

目を閉じ思い出してごらん
生まれたあの日のことを
小さな部屋から始まる
果てしない物語

何も持たず生まれ
何もかもが与えられていた
隠しきれぬ弱さは
おどけて笑ってごまかした

泣いて喚いて
欲しがってばかり
閉ざしたままの扉の中じゃ
いびつな空しか見えないだろう

遠い日の写真の中に
愛の形を探すけど
いつの間にか鍵は壊れ
優しい魔法も解けていた

手当たり次第
闇雲に
求めてた愛はきっと
その手の中にあるでしょう

扉をひらいてごらん
嵐のあとには綺麗な
風が吹くというだろう
差し込む光が背中を押す

立ち込める朝の霧は
涙を有耶無耶にして
歓びも哀しみも
引きつれて夜明けとともに

出ていくよ
出ていくよ
戻ることのない
小さな部屋

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中